写真・図版
杵島岳山頂で中岳方面からのぼる初日の出を楽しむ人たち=2025年1月1日午前7時28分、熊本県阿蘇市乙姫、城戸康秀撮影
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版

 快晴に恵まれた年明けとなった1日、熊本県の阿蘇山上エリアは初日の出をみようと県内外から大勢の人が集まった。阿蘇五岳のひとつ杵島岳(標高1326メートル)山頂では、100人を超える人たちが中岳方面から昇る太陽の輝きを満喫した。

 山頂は草千里ケ浜駐車場から30分ほどでたどりつけるが、標高差は約200メートルあまり。真っ暗な中を登りきった人たちは、寒風が吹きつける厳しい寒さに耐えて「その瞬間」を待った。

 山頂東端のくぼみで愛犬とともに待機したのは、鹿児島県いちき串木野市から来た遠藤竜之介さん(34)と緒方千姫さん(26)。山の端から日が差すと、二人は寝そべって愛犬との記念写真を撮っていた。

 遠藤さんは2016年の熊本地震で被災した阿蘇市で半年間にわたって農地の復旧工事に携わったことがあり、阿蘇の魅力を知ったという。二人にとっては初めて山上で一緒に迎えたご来光。緒方さんは「数秒単位で変化する景色は感動的だった」と喜び、遠藤さんは「この先1年、がんばっていこうという気持ちがわきたってきました」と話していた。

共有