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映画「港に灯がともる」から (C)Minato Studio 2025

 2025年1月17日は、阪神・淡路大震災の発生から30年。

 その日に合わせて公開される映画「港に灯がともる」は、発生直後に神戸で生まれた在日韓国人3世の女性が主人公です。災後を生きるなかでの葛藤や、生き方を模索する日々……。主演の富田望生さんに、映画のテーマである「心の復興」について聞きました。

 ――富田さんが演じる灯(あかり)は、在日2世の父や母が語る家族の歴史や、震災当時やその後の混乱を生きた苦労を遠く感じ、孤独を抱えています。家族と衝突が絶えない父と、日本国籍を取得するかを巡って対立する悩みも重なり、心を病んで、一度仕事をやめ、精神科で気持ちを語り、生きていきます。

 災害による心の痛みや復興ということについて、それぞれのとらえ方やスピード感は本当に違うと感じます。

  • 早世の精神科医がつなぐ震災の記憶 映画「港に灯がともる」1月公開

どんな痛みも否定しない

 私自身は東日本大震災の時は…

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