阪急電鉄や阪急阪神ホールディングス(HD)などで社長や会長を約20年務めた角和夫氏が20日付で、同HDの経営から退いた。関西私鉄では、近畿日本鉄道や近鉄グループホールディングス(GHD)を社長、会長として計17年率いた小林哲也氏も6月にトップから退くなど経営層の世代交代が進んでいる。
阪急阪神HDによると、角氏から健康上の理由で退任の申し出があったという。後任の会長は置かず、同HDの嶋田泰夫社長がグループCEO(最高経営責任者)に就いた。
角氏が阪急電鉄社長に就いたのは2003年。創業者・小林一三が築いた名門私鉄が、バブル期の過大投資の清算にあえぎ、過去最大の893億円の純損失を出した直後。責任を取る形で創業一族が経営陣から外れるなど経営体制を一新する中だった。
そんな角氏の手腕が発揮され…