原告の山岸忍さん(左)は会見で「検察庁は再発防止のための検証をしてほしい」と求めた=2024年10月29日午後3時14分、大阪市北区、山本逸生撮影

 大阪地検特捜部に業務上横領罪で起訴され、無罪となった不動産会社「プレサンスコーポレーション」元社長・山岸忍さん(61)が国に賠償を求めた訴訟の弁論が29日、大阪地裁(小田真治裁判長)であった。山岸さんは「捜査のどこにミスがあったのか、公平かつ厳正に判断してほしい」と意見陳述した。

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 訴訟では、元部下の担当検事が「検察なめんな」などと怒鳴り続けた取り調べ映像の扱いが争点の一つになり、最高裁の今月16日の決定で、捜査の違法性判断のため国が約18時間分を提出することが決まっている。

 弁護団は問題の部分を抜粋して次回12月の弁論に証拠提出する予定で、閉廷後、代理人の中村和洋弁護士は「法廷でも流してくれると思っている」と話した。

元社長「映像採用に反対、民間企業なら倒産」

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