脱・長時間労働~人手不足だからこそ~

 男性の労働時間が長い職種ほど、正社員として働く女性の割合が少ない傾向があることが、朝日新聞の分析でわかった。女性は出産を機に非正規雇用に転じる人が多く、長時間労働が求められる正社員にとどまるか、労働時間をコントロールしやすいが昇進の可能性が低くなる非正規に転じるかの二者択一を強いられている現状がうかがえる。結果からは、長時間労働を前提とした正社員の働き方が、子育て世代の負担になっていることが浮かび上がる。

 朝日新聞は、慶応大学の山本勲教授(労働経済学)の監修のもと、総務省の就業構造基本調査(2022年)で集計された計67の職種別に、男性正社員の週平均の労働時間と、女性正社員割合の関係を調べた。

 その結果、男性正社員の労働時間が長い職種ほど、女性正社員の割合は低い傾向があった。

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記事の続きで、職種別の分析結果がご覧になれます

 実は日本の長時間労働は、生産性が上がっていません。2040年には現役世代が現在の8割に減る「8がけ社会」において、どのような働き方が求められるのか。
 連載では、性別によって著しく偏りが生じる働き方の問題点や、誰もが働きやすい新たな働き方について考えます。

 就業者が最も多い「一般事務…

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