2022年8月9日に行われた長崎の被爆者団体代表らと岸田文雄首相の面会。23年は台風のため延期された=長崎市
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 例年8月9日の長崎原爆の日に、首相と被爆者団体代表が面会する場に、被爆者と認定されていない「被爆体験者」も出席する方向で調整が進んでいる。国が指定する「被爆地域」の外で長崎原爆に遭い、被爆者健康手帳を交付されていない被爆体験者の救済につながる場として期待が高まる一方、関係者には「パフォーマンスで終わらないでほしい」といった懸念も残る。

 6月初旬、長崎市役所内で市の担当者と被爆体験者の3団体幹部らによる会合が開かれた。

 市側は、例年、首相と面会してきた被爆者4団体が、被爆体験者の参加を了承していることを伝えた。3団体とも参加の意向を示したが、支援者からは「会うからにはそれなりの(国の)対応が必要じゃないのか。そうした声も多く寄せられている」といった注文もついた。

 首相との面会は例年、平和祈…

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