地球から40光年の恒星を周回する系外惑星グリーゼ12b(右)の想像図。大気や水が存在している可能性があるという=NASA/JPL-Caltech/R. Hurt (Caltech-IPAC)

 金星にそっくりの惑星が太陽系外で見つかったと、自然科学研究機構アストロバイオロジーセンターや東京大などの研究チームが発表した。この惑星には大気や水が存在している可能性があり、生命の起源を探る手がかりにもなりそうだという。

 昨年、地球から40光年のところにある恒星の近くに惑星が存在する兆候を、米航空宇宙局(NASA)の宇宙望遠鏡TESS(テス)が観測。研究チームは今回、アストロバイオロジーセンターの特殊カメラMuSCAT(マスカット)などで詳しく分析し、惑星「グリーゼ12b」の存在を確認した。

 この惑星は、金星や地球とほぼ同じ大きさで、恒星との距離は太陽と金星の距離の10分の1しかない。ただ、恒星の温度が太陽より低いため、日射量は地球の1.6倍で金星とほぼ同じだという。

 かつて金星には液体の水があ…

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