液化天然ガス(LNG)を気化する際に使った海水を、サーモンの養殖に活用する――。東邦ガスがこんな事業を愛知県知多市の工場で本格的にはじめた。来年5~6月ごろまでに約1.5キロの重さに育て、出荷する予定だという。
都市ガスの工場では、マイナス162度以下に冷やして液体にしたLNGが通る配管に海水をかけ、ガスを気体に戻して家庭などに供給している。使った海水は温度が2~4度下がり、そのまま海に戻すのが一般的だ。
東邦ガスは、この低温の海水を活用できないかと考え、冷たい水を好むサーモンの養殖に着目した。2021年秋から試験的に大型水槽で育てはじめ、23年5~6月には計12トンを水揚げした。
3万匹の稚魚を投入
今年の春に事業化を決定。新…