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東京都文京区で起きたマンション火災=11月27日午後8時17分、東京都文京区小石川2丁目

 東京都内で今年発生した住宅火災による死者数が、過去10年の最多ペースで推移している。空気が乾燥し、火災原因にもなっているストーブを使う機会も増えるなか、消防が注意を呼びかけている。

 東京消防庁によると、1月~12月15日に都内で起きた住宅火災による死者は計72人。過去10年で最多は2019年の83人だった。

 19~23年に起きた住宅での死亡火災の出火原因を調べたところ、最多はたばこで26%だった。このうち、布団に火がついて燃え広がったものが41%に上る。次に多いのがストーブ(13%)で、特に12月~3月に発生が集中している。過去5年のストーブが原因による死者44人のうち、電気ストーブが8割(34人)を占めたという。

 同庁は、住宅用の火災警報器や消火器の設置のほか、「寝たばこ」をしない▽ストーブ周辺に可燃物を置いたり、衣服を干したりしない▽就寝時はストーブを切るなどの対策を呼びかけている。

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