昨年の1月1日、石川県輪島市に住んでいた栗農家の松尾和広さん(51)は、初詣から帰り、妻と2人の子どもと自宅でくつろいでいた。

 午後4時過ぎだった。最初の揺れであわてて玄関の様子を見に行くと、すぐさま経験したことがない大きな揺れに見舞われた。

 全員無事だったが、木造平屋の自宅兼作業場は全壊した。「ここに住むのは無理だな」。5日ほど車中泊し、家族で妻の実家に身を寄せるため、車で東京に向かった。

 松尾さんが何の縁もなかった…

共有
Exit mobile version