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岐阜県知事選に立候補を表明している江崎禎英氏(右)と渡辺猛之氏
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 衆院選で「自民王国」の牙城(がじょう)の一角を野党に崩された自民党岐阜県連が、来年1月9日告示の知事選で推薦する候補者の選択に頭を悩ませている。55年ぶりの保守分裂選挙となった前回と同じ轍(てつ)を踏むまいと、今回の大方針は「一本化」だ。だが、前回も出馬し、自民の一部が支援した元官僚と自民の現職参院議員の2人から推薦申請を受け、難しい決断を迫られている。

「決め方が決まらないということは…」

 「選考プロセスを密室にしない。公明正大さが大事だ」。9月下旬、県連が開いた2回目の選挙対策委員会後、武藤容治県連会長=衆院岐阜3区=はそう強調した。5期目の古田肇知事が8月上旬、今期限りでの退任を表明。自民の推薦候補を決めるにあたって、武藤氏の胸中にあるのは2021年の前回知事選だ。

 前回は、現職の古田氏の県政…

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