日本銀行本店=2024年4月4日午後、東京都中央区

 日本銀行は2日、大規模な金融緩和からの転換を決めた3月の金融政策決定会合の議事要旨を公表した。追加の利上げについて、複数の委員は「その時々の経済・物価情勢に応じて適切に設定していく」と発言。関連して、何人かの委員は「物価が上ぶれることもあり得る」と指摘していた。一方で、金融緩和的な環境が続くとみていることを伝える必要がある、とする意見も複数あった。

 日銀はこの会合で、2013年から続けてきた大規模な金融緩和策の終了を決めた。マイナス金利を解除して17年ぶりの利上げを決断。長期金利を低く抑える枠組みも撤廃する一方、金利の急騰を抑えるため、これまでと同じ規模での国債買い入れは続けるとした。

 議事要旨によると、多くの委員は、日銀がめざす物価上昇率2%目標について「実現していくことが見通せる状況に至った」との認識を共有した。

 利上げに関しては「実体経済…

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