昨年、初めて行われた「ゾンビトレイン」=日光市提供
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 ホラー映画などで人気の「ゾンビ」が出てくるお化け屋敷列車「ゾンビトレイン」が、6月~9月、栃木県日光市と群馬県桐生市を結ぶローカル線「わたらせ渓谷鉄道(わ鉄)」で運行される。昨年に続いて2回目で、駅周辺などでは観光客向けのイベントも開催する。足尾エリアなどへの観光誘致を図るのが狙いだ。

 ゾンビトレインは昨年、日光市が「にぎわい創出事業」として提案し、「わ鉄」が応じた。コロナ禍で乗客が減少する鉄道会社の支援のほか、沿線地域の過疎化や少子化に歯止めをかけるのが狙いだった。

 列車にゾンビが登場して乗客を怖がらせるという奇抜なアイデアが好評で、昨年は9日間の定員1080人はほぼ満席。キャンセル待ちも出た。

 今年は地元高校のダンス部の生徒らも「ゾンビ」役を務める予定で、よりグレードアップされた「ゾンビトレイン2」になる見込み。約90分間、ストーリー仕立てで起こる様々な「恐ろしい事態」が体験できる。

 また、通洞駅(日光市)から近い観光施設「足尾銅山観光」の駐車場ではキッチンカーマルシェ、足尾地域ではスタンプラリーといったイベントも開く。日光市は「乗客に地域を回遊してもらうことを喚起したい。高校生の地域愛の醸成につながることも期待している」としている。

 運行するのは6月2日~9月1日の日曜日などの計9日間。上りは通洞駅(日光市)が、下りは大間々駅(群馬県みどり市)が発車地点になる。料金は大人3500円、小学生以下2千円。予約はメールや電話で受け付けている。詳細は「わ鉄」の公式ホームページへ。(津布楽洋一)

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