やまのごっつおがずらりと並ぶ会場には多くの人が訪れ、小皿に盛られた山菜の煮物やごま豆腐などをお盆の上に載せていった=2024年11月17日、山形県鶴岡市

連載「在来作物はいま」第2部(6)

 月山のふもとの豪雪地帯にある山形県鶴岡市朝日地域(旧朝日村)では、地元産の山菜やキノコ、在来作物を含む野菜を使った小皿料理が30種類以上並ぶ「やまのごっつおまつり」が年10回ほど開かれる。毎回200~300人が訪れ、昼ごろには売り切れる人気ぶりだ。

 まつりの会場は国道112号沿いの「産直あさひ・グー」。合併前の朝日村が廃業した旅館を買い取って改装し、地元住民らでつくる直売施設管理運営組合の運営で2004年に開業した。

 地元で採れる山菜やキノコは種類が豊富でおいしく、新鮮な野菜や果物が人気を呼んだ。一方、雪に覆われる冬場は野菜がとれず、客足が落ちるという悩みがあった。

地域で受け継がれてきた在来作物や伝統野菜は、収量が少なく手間もかかるといった難しさから、継承が危ういものも少なくありません。在来作物をめぐる連載の第2部(全6回)では、在来作物を食の現場から支える人たちを描きます。今回はその6回目。

1皿120円の小皿がずらり コロナ後はテイクアウト

 そこで、産直内にある加工場…

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