連載「在来作物はいま」第2部(6)
月山のふもとの豪雪地帯にある山形県鶴岡市朝日地域(旧朝日村)では、地元産の山菜やキノコ、在来作物を含む野菜を使った小皿料理が30種類以上並ぶ「やまのごっつおまつり」が年10回ほど開かれる。毎回200~300人が訪れ、昼ごろには売り切れる人気ぶりだ。
まつりの会場は国道112号沿いの「産直あさひ・グー」。合併前の朝日村が廃業した旅館を買い取って改装し、地元住民らでつくる直売施設管理運営組合の運営で2004年に開業した。
地元で採れる山菜やキノコは種類が豊富でおいしく、新鮮な野菜や果物が人気を呼んだ。一方、雪に覆われる冬場は野菜がとれず、客足が落ちるという悩みがあった。
地域で受け継がれてきた在来作物や伝統野菜は、収量が少なく手間もかかるといった難しさから、継承が危ういものも少なくありません。在来作物をめぐる連載の第2部(全6回)では、在来作物を食の現場から支える人たちを描きます。今回はその6回目。
1皿120円の小皿がずらり コロナ後はテイクアウト
そこで、産直内にある加工場…