【将棋名人戦中継】藤井聡太名人ー豊島将之九段 2日目 解説・豊川孝弘七段【第82期将棋名人戦・第4局】

封じ手の入った封筒を立会人の深浦康市九段(左)に手渡す挑戦者の豊島将之九段。中央は藤井聡太名人=2024年5月18日午後6時37分、大分県別府市の「割烹旅館もみや」、小宮路勝撮影

 藤井聡太名人(21)=竜王・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋聖と合わせ八冠=に豊島将之九段(34)が挑戦している第82期将棋名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛)の第4局が19日、大分県別府市の「割烹(かっぽう)旅館もみや」で前日から指し継がれる。対局は2日制。持ち時間は全棋戦で最長となる各9時間。消費時間は先手の挑戦者が4時間8分、名人が3時間55分。

  • 【1日目詳報】豊島将之九段、手が広い局面で封じ手 攻めか受けかそれとも

 昨期、40年ぶりに史上最年少記録を更新して名人となった藤井名人は初防衛を、第77期に名人位を得た豊島挑戦者は4年ぶりの復位を目指すシリーズ。開幕3連勝の名人が一気に初防衛を決めるか、先手番の挑戦者が巻き返しへの1勝を挙げるかの第4局は勝負の2日目を迎えた。

 1日目は先手の豊島挑戦者からの誘導で藤井名人が横歩を取る珍しい戦いに。主導権を握った豊島挑戦者が39手目を封じた。

 立会人は深浦康市九段(52)。副立会人・朝日新聞解説は豊川孝弘七段(57)。記録係は関祐人三段、清水航三段。2会場で開かれる大盤解説には中田功八段(56)、北浜健介八段(48)、高崎一生七段(37)、村田顕弘六段(37)、伊藤沙恵女流四段(30)、野原未蘭女流初段(20)が出演する。

 対局中継と大盤解説中継はYouTube「囲碁将棋TV―朝日新聞社―」で配信。朝日新聞デジタルでは対局の内容や現地の様子をタイムラインで徹底詳報する。

対局1日目振り返り

手の広い局面、封じ手予想は

 豊島挑戦者が39手目の長考を続けたまま、18時30分の封じ手時刻を迎えた。挑戦者はこの1手に1時間3分考えた。

 立会人の深浦九段に封じ手の意思を示して別室へ移動した豊島挑戦者は、封じ手の記入を終え、18時36分、対局室に戻った。封じ手が入った2通の封筒に藤井名人が署名した後、豊島挑戦者の手から深浦九段に封筒が手渡された。

 藤井名人が駒を片付けた後、両者が礼をし、藤井名人、豊島挑戦者の順で対局室を後にした。

 対局は19日朝9時に再開される。

 控室の検討陣は「手が広い局…

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