写真・図版
転覆した青函連絡船「洞爺丸」の内部捜索に潜水する前、遭難者に哀悼の花束を捧げる潜水夫

まなび場天声人語「見出し」

 「天声人語」を題材に、学びを深めませんか。今回は、読解力アップにも役立つ「見出し作り」です。見出しを考えることは、文章が訴えたいことを短い言葉で表現する訓練にもぴったりです。読者のみなさんの投稿から選ばれた優秀作を紹介します。ポッドキャストでは、編集者の目黒隆行記者が、審査のポイントと見出し作りのコツを詳しく解説します。

「黄ばみゆくページ 色褪せぬ眼差し」「めくるページ 海への鎮魂 」「忘れないで、写真は叫び続ける」「指でなでた『戒め』の重み 」「洞爺丸犠牲者の目 将来への戒め」など優秀作以外の作品も紹介・添削します。そしてこの中で、ポッドキャスト賞に輝くのは?

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今月の優秀作

1155、叶わなかったおかえり(中野匠さん 高2 大阪府)

帰らぬ船、眠らせぬ思い(伊藤泉帆さん 30 愛知県)

海に沈んだ魂 書庫で鎮魂を願う(中村太志さん 71 東京都)

黄ばんだ紙の色褪せぬ戒め(古野拓生さん 55 埼玉県)

のこされたまなざし(折田絵美さん 38 東京都)

(編集者のワンポイント)時には「現場」へ

 私も追悼集を社内で探し求め、ページをめくりました。強く印象に残ったのが、記事でも「射るような死者の目」と表現されたまなざしです。この一点に焦点を絞り、見出しを構成しました。

(編集者の見出し)洞爺丸遭難 戒めのまなざし今も

 見出しをつける際、記事と向…

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