電通社員による出前授業を受ける児童たち=川崎市中原区の市立平間小学校

 【神奈川】視覚障害のある人の見え方を再現し、目の見える人と共有できる「VISIONGRAM(ビジョングラム)」を開発した電通のチームが、川崎市中原区の市立平間小学校で出張授業をした。視覚障害への理解を深めるための活動の一環。

 2月28日、2年生約90人が午前と午後に分かれて受けた。チームリーダーの志村和広さんが、視覚障害といってもまったく見えない、ぼやけて見える、見える範囲が限られているなど、人によって異なると説明。その人の見え方がわかると、もっと仲良くなれると語った。

 ビジョングラムを使い、パリ・パラリンピック柔道(視覚障害)で金メダルを取った瀬戸勇次郎選手を例に、児童たちの姿がどのように見えているかをモニターに再現した。視界の中央が白くなって見えないので、応援で手を振るときは横にずれると、瀬戸さんも喜ぶと伝えた。

 児童たちは、タブレット端末でさまざまな視覚障害がある人の見え方を体験。「左のほうが見えない人には、道路を渡るときに左を見てあげたい」「いろんな見え方があって、びっくりした」などと感想を発表した。

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