![](https://i0.wp.com/imgopt.asahi.com/ogp/AS20250207002773_comm.jpg?w=1200&resize=1200,0&ssl=1)
東武鉄道は7日、埼玉県春日部市のスカイツリーライン北春日部駅近くの車両基地で、視覚障害者らに鉄道利用時に起きるトラブルへの対処法を学んでもらう体験会を開いた。参加者は踏切内に取り残された場合の脱出法などを確認した。
実際の車両を用いた体験会は3回目で、今回は東京都立葛飾盲学校の中学部の生徒や千葉県内などに住む視覚障害者ら約60人が参加した。浅草駅から臨時の特急「スペーシアX」で会場に向かう車内では、非常停止ブレーキをかけた際の衝撃を体験した。
基地では、列車が立ち往生したとの想定からスタート。ドアから地上に非常はしごが降ろされ、参加者は白杖(はくじょう)でステップを確認しながら慎重に足を運んだ。踏切内に取り残されたという想定では、遮断機のさおを実際に押し上げたり、線路の溝の深さを白杖で確認したりした。
参加した生徒(15)は「遮断機のさおを持ち上げることなどなかったので、勉強になった」と話した。東武鉄道の小金井敦・鉄道事業本部営業部長は「体験会は社員にとっても、目の不自由な方をどう案内すればいいのかを学ぶ機会になっている」と話した。