基礎練習を大切にしてきた足立十四中。歩幅をぴったりと合わせ、隊列を組んでいた=2024年9月28日午後5時48分、足立区西竹の塚1丁目、石川瀬里撮影

 第37回全日本マーチングコンテスト(全日本吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)の中学生の部が16日、大阪市の大阪城ホールで開催される。東京都代表の足立区立十四中では、部員同士が「人間関係を大切にしてきたこと」が5年ぶりの全日本出場に結びついた。

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 「楽器が揺れているから、肩を動かさないでね」「全員、しっかり止めるとこ、止めて」。練習中、部員たちは学年に関係なくアドバイスをし合う。笑顔も浮かぶ。

体育館を使って練習できる日は少ないため、集中して練習に取り組む足立十四中の部員たち=2024年9月28日午後5時18分、足立区西竹の塚1丁目、石川瀬里撮影

 51人の部員のうち、3年生は9人だけ。入部当初は20人以上いたが、練習の厳しさなど様々な理由で一人、また一人と離れていった。部長の木村凌心さん(3年)は「流れを変えたかった。後輩にも不安に思われたくなかった」と振り返る。部長になると、2023年に赴任した顧問の森川凌教諭(31)と部内の規則を見直した。あいさつ、言葉遣い、後輩への注意の仕方……。それまで「なんとなく」従っていたルールを書き出し、必要かどうかを考えた。

全日本に向け、練習を繰り返す足立十四中の部員たち。手前は部長の木村さん=2024年9月28日午後5時48分、足立区西竹の塚1丁目、石川瀬里撮影

 部員同士で演奏を注意し合う…

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