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演奏後、大きな拍手が送られた=サラマンカホール提供
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 世界中のひとびとが、

 言葉や人種や宗教の違いを越え、

 わかりあえたら、どんなにいいだろう。

 たくさんの声が集まり

 結び合う「合唱」――

 この古くて新しい祈りの形に、

 私は希望を発見し続ける。

 おとなもこどもも、

 プロもアマチュアも、

 隔ての壁なく、

 サラマンカホールに交響する声たち。

    ◇

 去る11月4日、岐阜県のサラマンカホールで「愛と平和を歌う合唱フェスティバル」が催された。「清流の国ぎふ」文化祭2024(今年の国民文化祭と全国障害者芸術・文化祭の統一名称)の一環として、同ホールが主体となってこの演奏会を企画し、私は音楽監督として参加した。冒頭の詩のようなものは、宣伝ビラに私が寄せた文である。

 昨年の春、ホール支配人の嘉根礼子さんから突然のご連絡があり、熱意に押される形で音楽監督をお引き受けした。本番の日までに嘉根さんとは何通のメールを交わし、何時間を電話に費やしただろう。私はあれこれ心配するばかりで、実際にはホール職員の皆さんが汗を流してくださったのであって、音楽は音を奏でる人たちだけで作られるものではないということを、今回の仕事を通じて学んだのだった。

 そうして迎えた当日。すがす…

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