得点すれば雄たけびを上げ、全身で喜ぶ。コート上では豪快な大阪B(ブルテオン)の西田有志も、あの瞬間は顔を赤くし、涙をぬぐった。
パリ・オリンピック(五輪)の準々決勝。男子日本代表はイタリアにフルセットの末に敗れた。試合後、西田は報道陣に言った。
「数年、僕は代表を休む」「僕の代わりなんかいくらでもいる」
五輪でチーム最多得点を挙げ、次代の日本代表を担うと期待された24歳の休養宣言。そんな言葉が出てしまうほどの挫折だった。
代表を休む計画は、五輪前からあったという。
高校卒業後の2018年から…