オリックス対西武 三回表西武1死一、二塁、岸潤一郎は左越え3点本塁打を放つ=日刊スポーツ

 (22日、プロ野球 埼玉西武ライオンズ4―2オリックス・バファローズ)

 球団ワーストの32イニング連続無得点――。西武は不名誉な記録を背負った試合から一夜明け、試合前練習でフリー打撃を行わなかった。

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 その意図を、渡辺久信監督代行はこう語った。「きょうだけですよ。ちょっとこう流れを変えたかったので、やってみた」

 その気分転換は、試合開始早々に実った。一回に先頭の西川愛也が高めに浮いた147キロ直球を芯で捉え、右翼線への二塁打とする。2番滝沢夏央が犠打で送り、3番栗山巧の右犠飛で久々の得点が入った。

 さらに三回1死一、二塁では4番岸潤一郎が左翼5階席へ特大アーチを描く。打った瞬間に柵越えを確信する3ランは「しっかりと振り抜いた結果」。27歳の右打者は前日、5年目で初の4番に座った。

 5位オリックスと10・5ゲーム差が付き、リーグ最下位。ここまでチームを苦しめたのは一向に良い兆しが見えなかった貧打だ。

 チーム打率2割1厘、総得点143はいずれも12球団ワースト(21日時点)だ。ソフトバンクに移籍した山川穂高の代役候補だった新外国人2人は2軍調整中。けがや不振で選手の入れ替えが絶えず、開幕スタメンだった9人のうち、この日も先発したのは古賀悠斗と源田壮亮だけ。岸は今季9人目の4番打者だ。苦しい状況は変わらないが、それでも試合はやって来る。

 21日、親会社の株主総会で奥村剛・球団社長は今季の残りを渡辺監督代行に託し、「この布陣で上位をめざして、もう一度勝利に執念をもって戦っていく」と話した。あと78試合。まだ折り返し点も迎えていないのに、あきらめるわけにはいかない。(高橋健人)

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