長崎市の平和公園で1日、核兵器の廃絶や戦争のない世界の実現を求める「正月座り込み」があった。戦後・被爆から80年を迎える年の初めに、被爆者や高校生ら約80人が集まり、平和への思いを新たにした。
今年で24回目となる恒例の催し。ノルウェー・オスロで先月あったノーベル平和賞授賞式に、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の代表団の一員として出席した長崎原爆被災者協議会会長の田中重光さん(84)は、「被爆80年を、核兵器を無くしていく、核のタブーをもっと強くしていく年にしたい。そして、若い人たちにもっと被爆の継承運動を引き継いでいく年にもなってほしい」と語った。
被爆者の川野浩一さん(84)は、「私たちはこの地で悲惨な体験をした。あれから80年、戦争・核兵器を無くそうと世界と連帯して戦い、座り込みをして平和を願ってきた。(そうした)私たちの思いが一日も早く届けられることを願ってやみません」と訴えた。