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顧客のお金を着服したとして、日本証券業協会は証券会社2社の営業員(外務員)2人に対し、資格登録取り消しの処分を出した。被害額は計約1億3500万円に及ぶ。
処分は2月12日付。両社の従業員だった2人は、すでに懲戒解雇されている。日証協の公表によると、1人は内藤証券の歩合制の外務員として働いていたが、2004年ごろから顧客に対し「年利換算12%程度」という架空の取引話を持ちかけ、現金をだまし取って消費者金融からの借金返済などに充てていた。24年3月までに計12人の顧客から154回にわたり、計1億2500万円を着服したという。
もう1人はSMBC日興証券の営業員で、23年9月ごろ、なじみの客に対して「いい株があればすぐ買えるように資金を準備しましょう」などと偽り、顧客の投信を売却させて「当社専用の振込口座でシステムエラーがあり、私名義の口座へ送金してほしい」などと伝え、顧客に振り込ませた。24年2月までに計13回、約1千万円をだまし取り、競艇や遊興費などに充てていたという。
日証協の森田敏夫会長は19…