
もちもちの太麺と魚介の香りが漂うスープのつけ麺。甲府市郊外の山梨県昭和町にある「中華蕎麦(そば)うゑず」は、2015年の開店から行列の絶えない人気店だ。つけめんを世に広めた東京・東池袋の「大勝軒」創業者・山岸一雄氏の孫弟子で、中華蕎麦「とみ田」(千葉県松戸市)店主・富田治氏の下での修業の末に生まれた一杯は、山梨でなお進化を続ける。
1月のある平日。うゑず店舗前の順番待ちの椅子は客で埋まっていた。無垢(むく)の一枚板のカウンター11席の店内で、店主の上江洲(うえず)恵介さん(46)が時に客と談笑しながら料理を仕上げる。
■28歳、修業は厨房の外でも…