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公正取引委員会は、血液検査の試薬の販売で不当に競争を制限したとして、独占禁止法違反の疑いで調査していた医療用検査機器大手「シスメックス」(神戸市)から提出された改善計画を認定した。公取委が13日、発表した。独禁法に基づく「確約手続き」で、違反の認定は行わない。
公取委によると、同社は遅くとも2019年から、血液検査の機器を病院に売る際、自社製の試薬を使うことを条件にするなどして、不当に競争を制限した疑いがあった。実際には他社製の試薬も使うことができるのに、売り手側に対して自社製の試薬のみ使用させるよう営業担当者に指示していたという。
公取委は24年6月4日に同社に立ち入り検査を実施し、こうした行為が独禁法違反(不公正な取引方法)の「抱き合わせ販売」にあたるとみて調査していた。
対象の機器は、血栓のできやすさなどを血液から調べる「血液凝固測定装置」。22年の国内の市場規模は約28億円で、同社がトップシェアを占める。試薬の国内市場規模は約110億円で、同社のシェアは2位。24年3月期の連結売上高は過去最高の約4615億円だった。