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神奈川県茅ケ崎市教育委員会が報道機関に「今後のお願い」として送った文書。「本件を『性被害』『性加害』と要約する点について」として「より実態を適切に捉えた表現をしていただくよう配慮していただけますと幸いです」と記している

 神奈川県茅ケ崎市立小学校で、2年生の女子児童が6年生の男子児童から体を触られる性被害にあった問題で、市教育委員会は25日、報道各社に「『性被害』や『性加害』という言葉は重大な性犯罪行為を推測する」などとし、表現に配慮するよう文書で要請した。

 文部科学省が性暴力防止を目指して始めた教育プログラム「生命(いのち)の安全教育」では、水着で隠れるプライベートゾーンを「見たり、触ったりしてはいけない」と教えており、市教委も当初から今回の事案について、この手引に従えば「性被害」「性加害」に当たると認めていた。

 しかし、25日に出した文書では「当該児童の保護者の訴えの内容は、性被害、性加害と評価できるもの」としながらも、「体を触った以上のことを確認できていない」などとし、「体を触られる被害」と書いた報道機関があることを例示した上で「実態を適切に捉えた表現を」と求めた。担当者は取材に、「報道を見た多くの方から『重大な性犯罪行為』を類推して意見を頂いたためで、女子児童の性被害を軽視する意図はまったくない」と説明している。

 女子児童の保護者は取材に「…

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