英イングランド北西部ブラックプールで2日、英議会の下院議員を選ぶ補選があり、最大野党・労働党の候補が58.91%の票を得て勝利した。与党・保守党の候補は17.51%しか得られず、同党を率いるスナク首相にとっても苦しい結果となった。
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この補選は、保守党議員が報酬の見返りに、閣僚を紹介しようとした規則違反で辞職したことに伴うもの。保守党の得票率は2019年に比べて32.1ポイント下がり、改革党(旧ブレグジット党、得票率16.88%)にも票を奪われた。
英国では今年中に総選挙が行われる予定で、世論調査で優位に立つ労働党は早期実施を呼びかけている。同党のスターマー党首は3日朝、X(旧ツイッター)で補選の勝利を「歴史的」と表現し、「英国は変化を求めている。いまこそ総選挙の時だ」とつづった。
英イングランドでは2日、首都ロンドンを含む11自治体の市長と、107自治体の議員を選ぶ地方選も開かれた。開票作業が順次進められており、各地で保守党が大きく票を減らしている。(ロンドン=藤原学思)