北朝鮮に対する制裁の履行状況を監視してきた国連安全保障理事会北朝鮮制裁委員会の専門家パネルが4月末、活動を停止します。パネルは2009年の設立後、どのような活動をしてきたのか。その抑止力はどうだったのか。10年~11年にパネルのメンバーを務めた山本武彦・早稲田大名誉教授に聞きます。
――パネルに所属していた当時、どのような活動をしていましたか。
当時は国連常任理事国の英米仏中ロと日韓の計7カ国が派遣した専門家がパネルメンバーとして活動しました。ニューヨークの国連ビルの中にオフィスがありました。国連加盟国から提供された情報を精査し、年2回報告書を公表しました。シンガポール、北京、カンボジア、台湾にも出張しました。
ひそひそと話し合う中国とロシアの専門家
――どの国が情報提供に積極的でしたか。
北朝鮮が国連決議違反になる…