外科医のなり手を増やす狙いで、新たな手当を新設することについて記者会見する越智光夫・広島大学長=2025年2月20日午前11時1分、広島市南区、副島英樹撮影

 全国的に医師の「外科離れ」が深刻化する中、広島大学は20日、同大病院の若手外科医に年間120万円の手当を新たに支給すると発表した。待遇を上げることで、外科医のなり手を増やしたい狙いだ。

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 新設するのは「未来の外科医療支援手当」。広島大によると、対象は消化器外科や呼吸器外科、心臓血管外科などの外科医。助教になる前の20~30代を想定している。外科医に限った手当は、全国に42ある国立大病院で初めてという。

 具体的には、基本給(380万円)に手当を加算し、基本給ベースで約1・3倍の待遇改善になるという。約30人程度が対象で、予算は4200万円。

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