舌下免疫療法で花粉症の治療をする志賀央騎さん(左)と診察する湯田厚司院長=2025年2月1日午前10時58分、津市の「ゆたクリニック」、渡辺洋介撮影

 今季一番の寒気の影響が弱まり、花粉の飛散が始まる。各地のピークは2月下旬からで、例年よりも飛散量が増えると予測され、涙や鼻水に苦しむ「花粉症」の人の悩みは深い。3人に1人が悩む「国民病」として定着する中、唯一の根治療法や、「避粉」への関心も高まっている。

 「涙と鼻水で生活に支障が出て、心も体もぼろぼろでした」

 2月上旬、津市のゆたクリニック。花粉症の治療に来ていた三重県鈴鹿市の女性会社員(33)は打ち明けた。

 22歳で発症し、徐々に重症化。スギ花粉のシーズンには鼻水とくしゃみでマスクが手放せなくなった。目のかゆみもひどく、一時はゴーグルのような形状のメガネまでつけた。一日に何度も鼻水をかむせいで鼻のまわりの肌が荒れ、鼻水がひどくて外出もおっくうに。

 28歳の時、ネットで偶然みつけたのが「舌下免疫療法」で、症状を抑える対症療法ではなく、症状が出ないようにする療法とあり、「根治が見込める唯一の治療法」と紹介されていた。

 始めてみると、治療1年目か…

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