ブラジルの日系移民の共同体でバレエを軸とした独自の舞踊文化を築いた、舞踊家の小原明子(おはら・あきこ)さんが9月30日(現地時間)、死去した。89歳だった。膵臓(すいぞう)を患って闘病していたという。
1935年、東京都出身。モダンダンスのダンサーとして活躍し、舞踏を創始した土方巽と深く関わったのち、61年に夫で彫刻家の小原久雄さん(故人)とブラジル・サンパウロ州に移住した。
日系移民たちの共同体、弓場(ゆば)農場で、文化活動として「弓場バレエ団」を主宰。振付家と演出家を務め、日本を含む海外でも公演を重ねてきた。