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全豪オープン開幕を前に取材に応える錦織圭=メルボルン

 テニスの全豪オープン(12日開幕)に4年ぶりに出場する錦織圭(35)=ユニクロ=が9日、現地で取材に応じた。

 前哨戦の一つ、香港オープンで準優勝して臨む大会に向けて、「プレー自体はいい。1、2回戦は突破したいなという気持ちでいる」とリラックスした様子で語った。

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 全豪は得意のハードコートで行われる。2012~19年の間に4度、準々決勝に進んだ経験があり、「慣れ親しんだ場所」といえる。ただ、最後に出場した21年大会以降は、手術をした左股関節などのけがに悩まされ、全豪に限らず満足に出場できなかった。

 「ほぼ2年ほど試合に出てなかったという感じだったので、(復帰しても)簡単にはいかないだろうなと思っていた」

 長期離脱からの復帰直後だった17年の全豪で優勝したロジャー・フェデラー(スイス)のように、スムーズに戻ってこられる選手もいる。一方で、カムバックを果たせない選手がいることも事実だ。「自分と比べながら、自分はどこまでできるんだろうという不安もありながら戦っている」とも語った。

 その中で、1年前は350位だった世界ランキングを74位まで上昇させて今大会を迎えることができた。香港では自信がまだ持ちきれない中でも決勝に進めたという。

 「去年の夏ぐらいから感覚をつかみ始めてきたのがきっかけで、右肩上がりにはなってきています。順調に来ているので、もう一歩上がれるようにがんばりたい」

 取材後に組み合わせ抽選があり、錦織の1回戦は予選勝者との対戦になった。女子で全豪2度優勝の大坂なおみ(フリー)は2年連続でカロリーヌ・ガルシア(フランス)と初戦でぶつかる。前年はガルシアに軍配が上がっている。

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