東海・北陸地域でドラッグストアを営む「GENKY(ゲンキー)」(本社・福井県坂井市)は、元日の能登半島地震で被災しながらも、翌2日から同半島内にある全23店を開けた。道路やインフラに大きな被害が出るなか、なぜ営業ができたのか。社内対応を聞いた。
半島先端の石川県珠洲市は震度6弱を記録した。同市内にあるゲンキー宝立(ほうりゅう)店の瀬戸貴裕店長(25)が店に着いたのは2日午前8時前。隣町の自宅は窓ガラスが割れたが、家族は無事だった。地震があった1日は唯一の定休日で、2日から通常営業の予定だった。店の外見に目立った損傷はなかったが、隣や近くの木造の家は崩れていた。店内に入ると、商品棚が倒れ、床に商品が散らばっていた。停電し、店の奥は真っ暗、レジは動かない。
開店時間の午前9時に店を開けるかどうか。上司と相談しようにも電話は通じない。出勤してきた近所に住む社員、パート従業員の2、3人と話し合った。
「営業できないなと思ったけ…