隆起して陸続きになった「ゴジラ岩」=2024年1月21日午後、石川県珠洲市、林敏行撮影

 地震や豪雨で被災した能登半島沿岸部の誘客も見据えた復興に向けて、国土交通省や石川県、関係自治体が有識者とともに話し合う「能登半島絶景海道の創造的復興に向けた検討会」が3日、同県七尾市で始まった。

 能登半島の沿岸を周遊する国道249号や県道は、切り立った崖が特徴的な日本海側の「外浦」と穏やかな海岸が続く富山湾側の「内浦」での対照的な景観や、棚田の白米千枚田やボラ待ちやぐらなど自然と調和した人の営みを楽しむことができる周遊ルートだった。ところが、昨年元日の能登半島地震で道路は寸断され、穴の開いた奇岩「窓岩」は崩れ、海中の「ゴジラ岩」は海岸隆起で陸続きになって「ゴジラが上陸した」と言われるようになった。

 道路の復旧工事と並行して、変化した景観を震災遺構も含めて改めて魅力ある周遊ルートとして整備したり、海外からも誘客できる自転車で巡るサイクルツーリズムを盛り上げたりするための具体的な方策を探る。

 これまで半島先端の珠洲市の一部が国交省の日本風景街道「奥能登絶景海道」とされてきたが、輪島、能登、穴水、七尾、志賀の計6市町の約250キロに範囲を広げて検討する。

 この日、有識者からは「海岸…

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