水道復旧や仮設住宅の現状を説明する馳浩知事=2024年4月25日、石川県庁、土井良典撮影

 能登半島地震で現在も約4500戸で続く断水で、石川県の馳浩知事は25日、「おおむね4月初旬まで」としていた輪島市の復旧時期について、最大で5月末まで遅れることを明らかにした。断水復旧の時期が後ろ倒しされるのは2度目。

 当初、県は被災地の復旧の見通しについて、珠洲市の一部を除き3月末までとしていた。しかし、立ち入り困難な地域が少なくなく、管の破損状況は想定を超え、今月1日に輪島市で4月初旬、珠洲市で4月から5月末に遅れるとした。

 最大16市町の約11万戸に及んだ断水は、23日時点で輪島、珠洲両市、能登町の3市町約4460戸。能登町は4月末に解消する見通しで、残るは輪島市で約1420戸、珠洲市で約2830戸となる。

 知事は「想定したよりずっとひどかった」と説明し、水道の本管が復旧しても、宅地内の配管損傷で水が蛇口から出ない問題が深刻だとして、国と対応を協議しているという。

 一方、仮設住宅については、25日時点で5530戸着工し、2763戸完成させたと説明。4月末までに目標の3千戸完成を達成できるとした。被災者への聞き取りの結果、必要戸数は6421戸とし、5月末までに約4500戸完成でき、8月中にすべての完成をめざす方針は変わらないとした。(土井良典)

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