能登半島門前黒島の海底地形図。地震前(左)に比べて地震後(右)は海底が隆起し、岩礁が出現している。オレンジ色の端が海岸=日本財団提供

 昨年1月の能登半島地震によって、半島北部沿岸や海底の地形がどのように変化したのか、その詳細が、航空機から発するレーザーを使った測量で明らかになった。海底では最大5メートル超の隆起があり、堆積(たいせき)物も動いていた。日本財団と日本水路協会が1月31日に発表。今回の調査結果は、防災や復興にも生かせるという。

 財団と協会は2022年、日本の総海岸線(約3万5千キロ)の約9割を10年かけて測量する「海の地図PROJECT」を開始。海難事故防止や生態系保全などに生かす目的で、水深0~20メートルの海底を、航空機からのレーザーで測量している。船による調査より90倍ほど速い上、陸から海まで連続して計測できるのが特徴だ。能登半島北部も地震前の22年秋に調査しており、地震後の昨春、再調査して変化を比較した。

 その結果、海底の最大隆起は…

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