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黒田清輝筆、重要文化財「湖畔」(1897年)=東京国立博物館蔵
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 復興への祈りと被災者への励ましをアートに託して――。東京・上野の東京国立博物館(東博)は、昨年1月の能登半島地震と9月の豪雨災害の復興支援事業として、所蔵する文化財を金沢市内3施設で展示する展覧会を今年秋から開くと発表した。東京都内の約20の美術館や博物館などにも協力を呼びかけ、計約100作品を石川へ送る計画だ。

 展覧会は「ひと、能登、アート。」と題し、石川県立美術館(11月15日~12月21日)、金沢21世紀美術館(12月13日~来年3月1日)、国立工芸館(12月9日~来年3月1日)で開催。東博が黒田清輝の重要文化財「湖畔」や菱川師宣「見返り美人図」、現代美術家の横尾忠則さんの近作「寒山拾得」などを出品するほか、国立西洋美術館やサントリー美術館、実業家の前沢友作さんらもそれぞれの所蔵作品の出品を予定する。被災地の住民の観覧料は無料とし、児童・生徒向けの鑑賞ツアーを開催したり、収益を被災地への義援金としたりすることも検討しているという。

 金沢での展覧会と併せて、奥…

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