
救われた命を、どういかすか。千葉県佐倉市の清水公一さん(47)が選んだのは、がん患者の支援に特化した社会保険労務士(社労士)になることだった。
転職が決まって受けた健康診断で、肺がんと宣告されたのは2012年。当時35歳で、長男が生まれたばかりだった。
最初は「ステージ1b」の診断だった。早期に発見できたと前向きに手術を受け、治療が終わると働き始めた。
転移が判明、繰り返した休職と復帰
ところが翌年、副腎と脳への遠隔転移が相次いで判明。がんの進行が進んだ「ステージ4」という深刻な状況で、医師からは「延命治療の段階」と言われた。
このとき働いていたのは、外資系保険会社。「一度も見たことがなかった就業規則をじっくり読みました」
生活のため、仕事は続けたい…