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フレイル予防のイロハ㊦

 「フレイル」という言葉が浸透しつつあります。身体的機能や認知機能が少しずつ下がっていくことで、要支援や要介護状態の手前の段階を指します。日本老年医学会が2014年に提唱してからちょうど10年。改めて、フレイル予防について考えてみませんか。それは、自分自身の心身としっかり向き合うことでもあるようです。安田尚史・神戸大大学院教授(60)に聞きました。

  • シニアライフを明るく充実したものにするための連載「くらしのイロハ」

 ――食べることは生きることだといいますが、フレイル予防につながる食生活について教えてください

 たんぱく質、カルシウム、ビタミンD、すなわち肉や魚、乳製品、大豆製品の摂取を心がけながら、バランスの取れた食生活をすることが大切だと思います。

 ――何を食べるといいのですか

 牛乳をしっかり飲んで、ヨーグルトなどを食べること。イワシなどの魚類も食べていただきたい。いまが旬のキノコも、ビタミンDを摂取できます。そういうものをバランスよく摂(と)ることが大切です。

 70代、80代になるとある程度は食べる量が限られてきますから、むしろこういうものを意識して摂ってほしいですね。

 ――痩せるために、量を減らさなくてもいいのですか

 そうなんです。「食べ過ぎな…

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