公用車の運転手だった女性にわいせつな行為をしたとして、沖縄県警は5日、南城市の古謝景春(こじゃけいしゅん)市長(69)を強制わいせつの疑いで那覇地検に書類送検した。県警によると、起訴を求める「厳重処分」の意見をつけたという。
古謝氏は「疑惑に関する内容を否認するとともに、引き続き無実を証明していく」と市秘書防災課を通じてコメントした。
県警によると、古謝氏は2022年12月9日夜、市内を走行中の公用車内で、運転手の女性にわいせつな行為をした疑いがある。県警は直後に女性から被害申告を受け、古謝氏らに聴取してきたという。
女性が今年2月に古謝氏や市に損害賠償を求めて提訴。訴状によると、女性は22年7月に市と業務委託契約を交わし、翌月から古謝氏の公用車に乗務。女性は直後から、古謝氏から「一緒に風呂に入るか」といったセクハラ発言を繰り返し言われたとし、同年12月には忘年会帰りの車内で胸を強くつかまれた、などと訴えている。
一方、古謝氏の親族は今年9月、女性を虚偽告訴罪で刑事告発したが、県警は5日、この告発についても那覇地検に書類送検した。こちらは、女性の起訴を求めない「しかるべき処分」の意見をつけたという。
古謝氏は06年から南城市長を3期務めた後、18年に落選。22年1月に再び当選した。(小野太郎)