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兵庫県警本部

 勤務する老舗和菓子店のレジから売り上げを抜き取ったとして、兵庫県警たつの署は10日、店長を務めていた女性(57)=兵庫県姫路市=を窃盗の疑いで逮捕し、発表した。「私はレジからお金を盗んでいません」と否認しているという。

 署によると、逮捕容疑は昨年10月28日午前10時ごろから午後4時半ごろまでの間に、たつの市新宮町觜崎の店舗のレジから現金約5万円を盗んだというもの。売り上げは店長が管理しており、レジのシステム上で売り上げの「取り消し」をすることで、取り消し分を抜き取っていたとみている。

 2023年ごろから従業員の間で「店長の様子がおかしい」とうわさになり、防犯カメラなどによる確認で容疑が固まったという。女性は約10年にわたって店長を務めており、昨年12月に退職した。

 被害に遭ったのは、明治40年創業の「大黒屋丹治」。店の責任者によると、女性は働きぶりが評価され、創業家の信頼を得て店長にとりたてられた。責任者は取材に「『働けるだけで幸せや』などと話しており、信頼しきっていた」と話した。

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