人工授精で生まれたミナミイワトビペンギンのひな(左)。産毛によってひなの体格の方が隣の親鳥よりも大きく見える=2024年7月30日午前9時56分、大阪市港区の海遊館、川村さくら撮影

 大阪市港区の海遊館で6月に生まれたミナミイワトビペンギンの2羽のひなが、「ぴーぴー」と高い鳴き声を上げ、親鳥にえさをねだっている。

 うち1羽は、凍結精子を使った人工授精で生まれた。東京の葛西臨海水族園に次ぐ世界2例目で、絶滅が危ぶまれる種の保存に寄与する成果だ。

 ミナミイワトビペンギンは、気候変動の影響などもあって個体数が減り、絶滅危惧種とされている。海遊館は種の保存につながる人工授精技術の確立をめざし、2016年から葛西臨海水族園と連携して研究を続けてきた。

成功のカギは「予想」

 同年には海遊館で、液状精子…

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