絵本制作に取り組んでいる観音寺第一高校の生徒たち=同校提供

 未就学児や小学校低学年の子どもに性的少数者(LGBTQなど)について伝えたいと、香川県観音寺市の県立観音寺第一高校の生徒5人が絵本制作に取り組んでいる。県内の小学校に無料配布するため、11月11日までクラウドファンディング(CF)で費用を募っている。

 絵本のタイトルは「ぼくのいろ きみのいろ」。可愛いものやピンク色が好きな男児が、友だちから「男の子らしくない」と指摘されて悩み、本当の自分らしさを見つけるストーリーだ。

 絵本制作やCFには、当事者団体「あしたプロジェクト」が協力している。谷昂頼代表によると、啓発活動として続けている学校などでの講演で、幼い子どもに性的少数者の存在を伝える難しさを感じていた。自主的に絵本の制作に取り組んでいる観音寺第一高の生徒たちの話を聞き、「まさに今必要な本」と協力を決めたという。

 県内140の全小学校に無料配布する計画で、CFの目標金額は、絵本デザインや印刷費などに充てる110万円。目標額を達成した場合、次の目標として130万円を設定し、観音寺市の幼稚園やこども園に配布する。

 寄付は3千円からで、1万円以上の寄付者先着50人には、制作した絵本をプレゼントする。寄付は「たかまつ讃岐てらす財団」の公式サイト(https://congrant.com/project/sanuki-tellus/12906)=QRコード=から。(山田健悟)

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