イラスト・きたむらさとし

悩みのるつぼ 相談者(40代女性)

 30歳での結婚直後、夫が難病で車いす生活になり、暮らしが激変しました。10年以上経ち、夫は負担の少ない時給の仕事に転職。私は大黒柱になるべく大手に移り、将来の改装に備えて郊外に中古マンションを買いました。

 一般的な30代の楽しみはほとんど経験しませんでした。

 夫は早くローンを終えたいようで、余裕資金はすべて返済に。良案なのでしょうが、昇給してもインフレと返済でカツカツの日々です。

 夫の体調悪化とともに私の役割も介助から介護になりつつあります。少しの外出でも入念な準備が必要で、混雑した場所や店に行くときは一番人が少ない朝に行きます。

 時々、「なぜ自分だけがこんな生活なのか。稼いだお金で楽しく過ごし、素敵な家具を買いたい。感謝されたい。計画なくフラッと外出し、寝たいだけ寝て、普通に外食がしたい」という思いで頭の中がいっぱいになります。

 当然憎むべきは病気で、夫ではありません。不倫のような話とは違い、友人もこんな話を面白がるはずもなく、愚痴も言えません。私は一体どうすれば現在の日々を前向きに送れるでしょうか?

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■回答者 歌手・俳優、美輪明…

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