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アルカディアが運営する福岡市内の結婚式場。扉には営業停止のお知らせが貼り出されていた=2025年2月27日、福岡市中央区今泉1丁目、西岡矩毅撮影

 福岡や佐賀両県で結婚式場を展開する会社が事業停止し、破産手続きを申請することになった。同社の元社長が新型コロナの助成金を不正受給した詐欺容疑で逮捕されており、前払い金などの返還のめども立っていない。挙式を予定していたカップルは100組を超すとみられる。

 この会社は「アルカディア」(福岡県久留米市)。ホームページに25日付で「本日以降の挙式・披露宴・宴会が全て実施できなくなりました。誠に申し訳ございません」と掲載した。

 同社をめぐっては、福岡県警が2月3日に元社長(54)らを新型コロナの雇用調整助成金を詐取した容疑で逮捕、その後再逮捕した。福岡労働局は21日、2020年4月以降に支給した助成金の全額約10億円の返還を同社に命じた。帝国データバンク久留米支店によると、24年8月期の負債総額は約40億円という。

 結婚式を予定していた人たちは憤り、戸惑っている。

 3月1日に北九州市小倉北区…

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