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 紀伊国屋書店、TSUTAYA、九州北部で展開する積文館書店などの書店チェーンが九州で手を組み、特別に選んだ書籍を同時に販促するキャンペーンが、7県の107店舗で展開されている。書店離れが進む時代に新たな売り上げを生み出す狙いで、書店が主導するものとしては全国に先駆けた取り組みだ。

 この試みを主導したのは、紀伊国屋書店、TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ、出版取次会社の日本出版販売が共同出資して昨年10月に設立した企画会社「ブックセラーズ&カンパニー」(東京)。従来、書店は出版物を取次会社から仕入れてきたが、書店が出版社から直接仕入れるなど改革を目指す。紀伊国屋書店から出向したブックセラーズ&カンパニーの宮城剛高社長が今年1月、福岡を訪れ、各チェーンの九州担当役員や仕入れ担当らが集まる会議で、「九州で何か一緒にやりませんか」と呼びかけた。

 普段は売り上げを競い合うライバル同士。宮城社長は「大丈夫かなと心配もしていた」が、半日をかけた会議では活発に意見が出され、その日のうちに今回の企画に取り組むことが決まった。最後は飲み会で肩を組み合ったという。

 宮城社長は「書店離れの危機…

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