トランプ前米大統領の免責をめぐる弁論が開かれた連邦最高裁判所の前で、「法の上に立つ者はいない」と抗議の声を上げる人たち=2024年4月25日、ワシントン、高野遼撮影
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 トランプ前米大統領が2020年の大統領選の結果を覆そうとしたとされる刑事事件で、連邦最高裁は25日、「大統領として刑事責任を免責される」というトランプ氏の主張を審理するための弁論を開いた。多くの判事は「絶対的に免責される」というトランプ氏側の主張に懐疑的だったが、大統領の公務については一定の免責を認めることを示唆する発言もあった。判決は6月下旬ごろになる見通しだ。

 この事件の公判は3月からワシントンの連邦地裁で始まる予定だったが、免責の主張を判断するために公判の準備が止まっている。最高裁が部分的にでも免責を認めた場合、起訴内容にどのように当てはめるかを検討する時間も必要になり、11月の大統領選前に公判を開くことが極めて難しくなる可能性がある。

 25日の弁論でトランプ氏側…

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