ダイキン工業(本社・大阪市)の淀川製作所(大阪府摂津市)周辺で有機フッ素化合物(総称PFAS)が検出された問題を受け、京都大学の研究者らが11日、大阪府を中心に約30自治体の1190人に血液検査をした結果、3割から米国アカデミーの指針値以上のPFAS濃度を検出したと公表した。淀川製作所の周辺だけでなく、大阪府内で広く検出されたという。国は血中濃度と健康への影響の関連は明らかでないとするが、研究者らは「どこから発生しているのか、なぜそうなっているのか、国や自治体が根本的に調査する必要がある」と話している。
調査は同大大学院医学研究科の原田浩二准教授(環境衛生学)と市民団体「大阪PFAS汚染と健康を考える会」が実施。淀川製作所の周辺や元従業員のほか、大阪府に在住または職場がある1190人を調べたところ、364人から米国基準値(1ミリリットルあたり20ナノグラム)以上のPFAS値を検出した。
地域別では、摂津市は183…